一番心に残ったのは

今週のお題「私のブログ・ネット大賞2016」

私が今年一番印象に残っているネットの話題と言ったらこれかなあ。

過労自殺...それでも「死ぬくらいなら辞めれば」ができない理由(マンガ)

正確にはブログじゃなくて、あるTwitterに投稿された漫画のことなんだけど。
この漫画は一度過労死寸前までいった作者さんが、自分の体験談をもとに、過労死というのはいかにして起こるものなのかをわかりやすくイラストで描いたもの。
実はこの漫画を見るまでは、私も過労死のニュースを見聞きしたりすると、「死ぬくらいの勇気があるならどうして仕事をやめないんだろう?」と思っていた。
もちろん、仕事をやめるというのは並大抵のことではなく、簡単にできることではないのだけど。
ただ、これまたネットで知った言葉なんだけど、たいていのことは「死ぬことに比べたらかすり傷」なんだそうで、それなら死ぬよりも仕事をやめることの方がずっと簡単なんじゃないかと思っていたんだよね。
でもこの漫画を見て、過労死寸前の人というのは、仕事をやめることと死ぬことの2つを比べることすらできない状態なんだなということを初めて知った。
「死ぬくらいなら仕事やめればいいのに」と考えられる人はまだ余裕がある証拠で、本当に追い詰められた人はそんな当たり前の思考力すらなくなってしまっている。
「目の前の電車に飛び込めば、明日会社に行かなくて済む」。
健常な思考を持っている人なら唖然とするような話だけれど、追い詰められた人にとっては「明日会社に行かなくて済む」という結果がすべてなのであって、そのためなら目の前に転がってきた爆弾をもつかんでしまうということなんだよね。
私はここまで精神的に追い詰められた経験がないから、「やめればいいのに」なんて思ったんだろうな・・・。
私は今のところ過労死になるリスクはないけれど、身近な人がそうならないとも限らない。
そんなとき、過労死する人の心情とはどういうものなのか、ちゃんと知っておかないと対処できないと思うので、そういう意味でもこの漫画は今年一番心に残ったかなと思う。