ネガティブ思考の人におすすめ

お題「最近見た映画」

 

先日、地上波初放送の「インサイド・ヘッド」をテレビで鑑賞した。
安定のピクサー映画で、人間の中に存在する「感情」たちが主人公。
感情はどの人間にも存在するんだけど、今回焦点が当てられるのは、11歳の女の子ライリー。
彼女の頭の中には、ヨロコビ、イカリ、ムカムカ、ビビリ、カナシミの5つの感情たちが同居していて、それぞれ性格や役割はまったく異なるのだけど、主であるライリーを幸せにしたいという点では一致している。
5人がいるのは「司令部」というところで、ここでライリーに対し、どんな感情を抱き、どんな行動を起こすのかというのが決定される。
5人はそれぞれのシチュエーションに合わせて役割分担し、ライリーが穏やかに生活できるよう指令を送っているんだけれど、ライリーを悲しませることしかできない「カナシミ」だけは、何のために存在しているのかわかっていなかった。
そんな折り、ライリーはそれまで住んでいたミネソタを離れ、サンフランシスコに移住することになってしまう。
初日からトラブル続きで、司令部も混乱状態。何とか立て直そうとするものの、カナシミもトラブルを起こしかけたりしててんやわんや。
そしてライリーの学校デビュー当日。みんなの前で自己紹介するという大事な場面で、カナシミが「特別な思い出のボール」に触れてしまったせいで、ライリーは突如泣き出してしまう。
あわててやめさせようとした「ヨロコビ」は、事故によってカナシミと一緒に司令部の外に放り出されてしまい、何とか司令部に戻ろうとする・・・というお話。
どこまでもポジティブで陽気なヨロコビと、ネガティブで陰気なカナシミ。
両極端な二人のコンビネーションはお世辞にもいいとは言えず、それでもヨロコビは持ち前の明るさで何とか危機を乗り越えようとする。
実際、それで何とか乗り切ったところもあるんだけど、途中、力を貸してくれた「ビンボン(ライリーの空想上の友達)」が落ち込んでしまったとき、ただひたすら場を盛り上げようとするヨロコビではフォローしきれない。
ところがそこにカナシミが来て、つらい、悲しいという気持ちにそっと寄り添うと、ビンボンは立ち直り、また力を貸してくれるようになる・・・。
このあたりが印象的だったなあと。ネガティブ思考って何となく悪いイメージがあって、ポジティブこそ善!みたいな風潮があるよね。
でも実際はネガティブっていうのはそう悪いことじゃなくて、悲しい思いやつらい思いを抱えている人の気持ちをわかってあげられる存在なんじゃないかと思う。
実際、どうしようもなく落ち込んでいる時って、共感してそっと寄り添ってくれるような存在を求めるもの。悪気はなくても、隣でハイテンションに騒がれると、「人の気も知らないで!」ってムカムカしてくることってあるもんね。
私も含め、自分はネガティブだから・・・と何となく引け目を感じている人にこそ見て欲しい映画だなと思った。